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2012年 04月 13日
ヒカリエメガネ
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わたしはメガネっ子だ。

メガネ男子たらメガネ女子たらの出現以前の、本物、本気、まじメガネ。

最近は「あのメガネのひと」と指そうにも、メガネ率が高くすぎて判別しにくい。

いつだか、そう、国立の匙屋さんでのご飯会で写真を撮ったとき。10人中9人がメガネ。
みんな、まじメガネ。

メガネも花粉症もメジャーになって嬉しい。
時代があたいについて来た。
アア、今日も花粉は飛ぶ。

風呂でもメガネ。寝てもメガネ(外す前に入眠がしばしば)。
かけないと生活が1分持たない。
非常持ち出し袋には当然予備メガネを入れている。

90年代半ばころ、バリ島どこへ行っても
「わぁ、メガネ!見して貸して触らして!」と言われた。
かの国ではメガネがまだ珍しかった。

意地悪く思われたろうが、絶対の絶対、命がけで貸さなかった。
壊されたら最後。いくらあやまられたって
わたしの生活に多大なる支障をきたす。

時計もペンもネックレスも、
いつもそうやって壊れて返ってきたんだよ、あんたたち!

ちっ、ケチ!と睨まれても、知るか、こちとら本気だ、
何でもハイハイ貸すと思うんじゃねーぞ、と睨み返した。
若くて器量が小さかった。
たぶん今でも貸さない。

20年以上前、リュネットジュラに出会う以前、
メガネは商店街のメガネ屋で買うものだった。

巨泉さん風の黒ぶちの四角いのが欲しかったが、
こんな単純なことが至難のわざだった。

銀ぶち・金ぶち・マダム風宝石付き・ふちナシ主流の店内で
「あ、これ」と選んだのはお爺さんの老眼鏡用のもの。
壊れるたびに都合3本同じ老眼鏡用を買った。
そんな女子高生、女子大生時代

ジュラのメガネは高い。
高いけどいい。
いつ行ってもメンテしてくれるし、かけやすいし、かけていて嬉しい。
高いけれど、毎日使うものだから不満はない。

ジュラ社長直々、わたしの横にピッタリ付いて、
めっちゃめちゃテンションの上がる楽しいセレクトタイムではあったが、
出来上がってみるとあまりに突飛なことも多々。

わたしと顔が似ている(これは奇跡的な幸運だった)スタッフさんにかけさせて、
ようやく客観的に選択できるようになった。
目が悪いもんでね、選ぶときに、どんなあんばいかが見えないんですのよ。

「けろさんさぁ、15年くらい前に同潤会のメガネ屋に勤めていなかった?」と、
一年前に聞かれたことがある。

うわ、それ、正しい記憶だ。
わたしにソックリのスタッフさんが居たんすよ。
わたしの担当だったんすよ。
わたし本人じゃないけど、合ってます。
某さかむら氏、さすが。

メガネは顔だから。冷静さと気合いがいる。
どんだけな自意識か。

そのスタッフさんが辞めてから冷静に買う自信がなくなり、
経済も悪化し、とんと、めっきりご無沙汰だ。

超過去形で、毎年1本。総計15本余、ジュラメガネを買った。
頻度の少ないものは適宜ポイポイし、いまは3-4本をローテしている。

よく「新しいメガネ、また買った?」と声をかけていただくが、じつはその逆。
古いメガネだし、ずいぶんご無沙汰だし、キズまるけ。

かけている本体の経年劣化が、古いメガネを新しく見せている悲しい現実に、
ぐっと歯を食いしばっている。

渋谷ヒカリエなる新しいショッピングビルにジュラが出店だそうだ。

どっしよ。
行こっかな。

あの、わたしにソックリのスタッフさん、もういないしな。

不安だな。

by kerokikaku | 2012-04-13 14:05 | ものすごくその他


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