昼どき、地下鉄に乗る。
地上に上がる。
一面ソースの香り。
出口すぐの店頭で焼きそばを作っている。
おやじさんがカチカチとヘラを鳴らし作る。
おかみさんは近所のマダムと井戸端中。
小腹が減ってきた。
吸いこまれるように店内へ。
焼きそば 350円。
フードメニューこんだけ。
潔い。
青ビニルでガードされた机。
肉片ひとかけさえ見当たらない、焼きそばキングが運ばれた。
伸びきったゴムのような食感。
アツアツをフーフーかきこむ。
まったく美味くない。
いくらソースをかけ回しても美味くない。
完璧だ。