2013年 12月 03日
カンタのマクラ
学生時代、東洋哲学の教授は超が付くほどインドマニアだった。
授業は終始インドの話。

偏愛教授が引率する夏休みのインド旅行に一も二もなく参加した。

何故ならそのころのわたしは、手首・足首・耳・指はジャラジャラ巻き、柄on柄、隣のインド人並みのスタイルだった。

初めての海外、初めてのインド。
コルカタから入り、バラナシ、サルナート、アグラ、デリーと、インド北部を二週間かけて回った。

自由時間ほぼ無し。
女子学生ばかりのツアー。危機回避のため露店に寄ることは厳禁。

どこを見ても魅惑に満ちた街中において、それはそれは生殺しの旅程だった。
移動の隙を狙って買い物をした。吟味の時間はなかった。

暑さのせいか最終目的地のデリーに着くなり体調不良になった。

おかしいと思い始めた頃、ホテルの門前にカンタを並べている露店があった。
すごくいいものでもないが、もう今しかチャンスがない。

お約束通り、バカ高い値段をふっかけられる。
こちとら具合が悪い。のんびり駆け引きの余裕もない。
でも高く買いたくない。

しゃがみ込み、油汗をたらし、絶叫し、怒りわめき、最後は泣き脅し、なんとか数枚のカンタを買うことができた。

意識朦朧。
そのまま倒れこんだ。

この後部屋に運ばれ、医者が呼ばれ、お尻に太い注射を打たれる。
ちなみに日本に戻ると7kg痩せていた。

あれから四半世紀、再訪の機会はおとずれない。

こんな思いまでしたインド土産の数々。
現在手元にあるのはこのカンタひとつとなってしまった。

手に入れたことで満足し、あっさり手放した。
そんだけの熱意か。

これは中にワタを入れてマクラとして使っている。
サイズが分かるように靴下を横付けしてみた。
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経年やらせではなく、自然経年。
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新品カンタはもはやアンティークを軽く飛び超え、ボロの域に到達した。
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今日も洗濯機でガラガラ洗った。
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by kerokikaku | 2013-12-03 14:00 | ものすごくその他 | Comments(0)


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