2014年 09月 30日
しょうのう
打ちひしがれた。完敗だった。

自分をいとへんのはしくれと名乗っていたのもおぞましい。
まったく己の無知を思い知り、無力感でいっぱいだった。
やるせなす。

スピパこと、スピニングパーティ。
会場につくなり、三平師匠よろしく「どうもすみません」、クレイジー師匠よろしく「およびでない」。
危うく失礼しそうになる。

まんまんの来場者、まんまんの糸やら素材やら。
酸欠、圧巻、集団、行列、熱量。

スピ道のいろはのいである、スピンドルさえ使い方がわからない。
ばれないよう、隠れてコマのように回しながら周囲をうかがう。

ああ、わたしはよくわかっていない。

糸や繭や毛や素材を見ても、何もできない。
どこから、なにから、どうしたら。
出来合いの何かがあったなら、きっとけろちゃん、もっと活躍できるのに。

るーるーるー。

真鶴御大とここで出会ったが百年目とばかり、服の端をむんずとつかみ、離さない。

とあるブース前で、塩のカタマリのようなものを指さされた。
さわやかなメントールのような、うっすらつんとする木の香り。
「天然の樟脳だね。でもこれはサンプル。商品は売切れみたい」

「へぇ」と、知った風にやり過ごしたものの、実はいちばんひっかかった。
無知暴露ついでだが、天然の樟脳があることをぜんぜん知らなかった。

プールの底に沈んでいる白いアレに近いものがしょうのうだと思っていた。
男子トイレのアサガオに入っていたアレっぽい、というか。

そういう系には少し抵抗があり、たんすの防虫剤として、きもの防虫香(木チップの入った袋)を使ったこともある。
生協あたりで天然ハーブのなにがしかも試した。

しかし、おばあちゃん家のたんすのような古びたにおいが「なんか違う」と思った。
それ以来「おわり」マークが非情な、ムシューダ的なものを使っている。

天然樟脳について、全くノーマークであった。

クスノキの樹木片を水蒸気蒸留して作られた結晶。
南の木の「楠」も、樟脳の「樟」もクスノキと読む。

調べてみると、国内での生産はもはや九州の2軒とか4軒と言われている。
戦後すぐは日本専売公社で、塩やたばこと同じように専売され、国の財政を支えていたとは。
そんな一大産業だったことも知らなかった。
化学合成品が出現し、それらよりも使用期間が短くお高いこと、製造の手間などにより衰退したようだ。

衣替え時期のきつくて嫌なニオイは、「しょうのう」ではなくナフタリン臭だった。
誤解していてすみません。

へえ。

そして拙宅の玄関前。

むやみに剪定された結果、介助手すりのように曲がった気の毒な樹木(手前)。
クスノキだったりして。
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ちなみに四日市市の市の木でもある。
駅前地下にドンと広がった、くすのきパーキングの評判やいかに。

小金井公園近くの「珈琲館くすの木」はいい喫茶店だ。
樹齢200年のクスノキが鎮座しとります。
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天然樟脳ねぇ。
クスノキねぇ。

へぇ。
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by kerokikaku | 2014-09-30 13:39 | そこそこその他 | Comments(0)


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