2015年 05月 23日
「正藍型染師 田中昭夫の布 頒布会」への道-11.5 頒布会23(土)まで
戸籍上の誕生日は7月のため、世間的には79歳の御大。
DMに年齢を入れるにあたり「5月の頒布会時は80歳になっていますか?」と尋ねた。

「うーん、80かもな」
「かもって何?」

秋田の農家の8人兄姉の末っ子。
農家といえば田植えで大わらわな時期、今でいうGWあたり。
4月下旬から5月上旬に産まれたらしい。

そのため出生届は7月になったと言う、昭和はじめによくある牧歌的なお話。
事実上はエイティボーイ、で、完全なる末っ子気質。

いつも夜8時に床に就く御大を、川口くんだりから担ぎ出し、初日と二日目が終了しました。
おかげさまで多くの方にお出かけいただき、感謝感激しています(たぶん御大も)。

わたくし、会場風景、完全に撮り損ねにつき、こちらでどうぞ→

近くから遠くから、常滑から京都から新潟から九州からフランスから。
すごすぎて、どういう仕組みでご来場頂けたのかわかりません。
d0182119_1425988.jpg

型染師の正装で、とまどいつつも来場者に対応する御大。
(※上は川口のある日ですが、頒布会場へ来るとき帰るときは、これに似たあまりにフツーのおじいちゃんスタイル)
d0182119_1182534.jpg

さすがに今日はお疲れで、おにぎりをほおばった後は、マイペースでシエスタをとっていた。
初日はノンストップだったので、2日目はちょっと休めてこちらもホッとする。
d0182119_1183318.jpg

そうそう、御大は、我々が股引を発掘した際「こんなものまで出すの?」と怪訝だった。

もうお察しだと思いますが、我々実行部はこの半年間、田中紺屋宅で盗賊のような家探しのような不逞な奴らだったのです。

いやいや、人聞きの悪い。
「こんなもの」というモノに限ってお宝なんでね。
そこかしこに無作為に放ってある逸品に気が抜けないんでね。

これだって、ポイっとほかってあるのを、ゴネにゴネて、搬入当日に拾い上げて洗って荷物に入れたのだ。
d0182119_144311.jpg

自動アンティーク化している座布団カバー。
只今DEE'S HALLのアプローチになびいています。
d0182119_1445136.jpg

さて、2日目は股引ブームに沸いた。

どーよ。
d0182119_1101148.jpg

新旧・股引男子の美しい図。
こういうのが見たかったんだ。
d0182119_1102272.jpg

いちおう田中サインもおねだりしました。
d0182119_1115260.jpg

新・股引男子はそのまま履いてお帰りに。
股引女子も現れた素晴らしい事実もここにお伝えしたい。

半纏ブームも到来しました。
半纏さえ「こんなもの誰が」と言った御大の口を、今こそギュッとつかもうじゃないか。

御大はどっかがズッポリ分かっていない。
ここがいいところでも悪いところでも、だからこそ今があるとも言える。
で、放っておけなくて、田中ガールズは末っ子80歳のために東奔西走し、うっかり頒布会に至る。

だっていいもん。
正藍のホンモノだもの、見る機会があればみんな分かっちゃうって。
その価値、ちゃーんと分かるって。機会の問題だって。
みんなの目をなめたらいかんぜよ。

あれだけたくさんの染布なのに、「この布は岡崎だ」「これは韓国手引きだ」「この型は色を変えてそっちの布も染めた」など。

よくもまあ、ひとつひとつを覚えていることよ(人の顔はぜんぜん覚えていない。わたしのことはようやく覚えたみたい)。
それだけ用布や型彫りにこだわっていた証拠だ。
d0182119_1145091.jpg

入口に配した型紙も、どうぞ唸りながらご覧下さい。
型紙は命です。

まだ布、あるでね。
まだまだあるでね。
でもこれで一旦最後だでね。

23(土)最終日は18:00きっかりに蛍の光です。
お気をつけてお出かけ下さい。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
正藍型染師 田中昭夫の布 頒布会
2015年5月21日(木) 5月22日(金)5月23日(土):DEE′S HALL(表参道駅徒歩3分)
※開催時間が各日で異なりますのでご注意下さい
5/21(木)15時-19時 22(金)11時ー19時 23(土)11時ー18時

d0182119_014438.jpg

[PR]

by kerokikaku | 2015-05-23 02:01 | 正藍型染師 田中昭夫 | Comments(2)
Commented by toko at 2015-05-23 13:17 x
けろ企画様
昨日お邪魔いたしました。
本当にまたとない機会をいただきまして、ありがとうございました。
牡丹の着尺を持って、ずいぶん悩みました。
何を悩んだかと言うと、貴重なこの着尺を私が生かし切れるのか、他の方に巡り合ったらこの着尺がもっと幸せなんじゃないだろうかって。
田中さんが染められた生地を預かる重みを担えるの?とずっと自問自答していました。
そんなに美人さんでもないし、影響力があるわけでもなし・・・。
でもその場にいらした美しいお着物姿の方に「それ、だんだんあなたの物に見えてきたわよ」と背中を押されました。
好きだなって気持ちを生地に送り続けると応えてくれるかも!思い切って着てみよう!
あんまり悩みすぎて、長板の長さとか、手書き文字ののれんをゆっくり見る気持ちの余裕がなかったのが残念です。

みなさま、お疲れ様でした。
ありがとうございました。
御大とも「大事にします」って一言話せました。
お預かりする気分の私、これ以外の言葉は思いつかなかったです。
Commented by kerokikaku at 2015-05-24 00:33
toko様
嬉しいコメントをありがとうございます。
悩まれてお求めいただいたとのこと、重ねて御礼申し上げます。
最終日で着尺はSOLD。田中長板中形布がほんとうに終わりました。田中紺屋の段ボールに入ったままではなく、こうやって後々生かして下さる皆様の手元に渡ったことがサイコーです。そして喜んでお召しいただくことがなによりです。


<< 「正藍型染師 田中昭夫の布 頒...      「正藍型染師 田中昭夫の布 頒... >>