2015年 10月 13日
騒動一周年記念会合 その3
実を言うと、結局のところ、どちら様なのかはわかっていない。

が、どうやら話をしていた「ガス窯」やら「設備」やらをお願いする方らしい。
田中紺屋がひいきにしている、便利な町の工事屋さんというところか。

なんというタイミングだろう。
まさに今、御大も我々TGも、心からこの方に会いたかったのだよ。

草むらに分け入る彼ら。
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その先に何かがあるとは気づかなかった。
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屋外にも奥の院があったとは。
田中紺屋の懐の深さ、恐るべし。
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まあゴージャスなこと。
わたしが最初に住んだアパートの広さ程ある、立派なオガクズ保管小屋だった。
玉ねぎもね。

奥にドラム缶が2つある。
「こいつをぶった切って、窯にしたい」と伝えていた。
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工事屋さんは「大きな鍋の設置」を想像していたらしく「ドラム缶となると、業務用のガス台になりますね」とおっしゃる。

ええ、ひじょうに業務用です。
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外野の身分として、いいあんばいに合いの手をいれつつ、なにとぞよしなにお願いする。

彼こそ私たちのことを、は?誰?と思ったことだろう。
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精錬窯が出来るとなれば、きっと気も晴れるだろう。
あとは極秘ルートなりで藍を独自入手し、つづきの染めをやらないと。
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仕事をしないと、あっさり寝込むタチのようだ。
御大の生命にかかわってくる。
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やれやれ。

寝ても藍、起きても藍。
イチから十まで藍のことしか考えていない。

「寒いですね」といえば「寒くて藍がどうの」。
「降りますね」といえば「布が乾かなくてどうの」。
「天気ですね」といえば「朝干したのが昼までに乾いた」だの。

考えてみるとこの一年、御大とは藍染め以外の話をしたことがない。
完全に愛染様に首根っこをつかまれ、心底愛されちゃったらしい。

カタバミもまたやろうとしてたんだね。
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イキのいい麻生地は残り数反。
往時の田中昭夫応援団だった小磯象牙店さんが、田中さんのために韓国で手配してくれたもの。
このレベルの良布は、今や手に入れるのは困難という。
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この反物が田中染布になるのは来年だろうか。

染めムラの話の時に「藍はまだ分からない。まだまだ勉強だなあ」と言っていた。
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正藍型染をやりつくしてやりつくして引退という、田中昭夫80歳、本日の御言葉。
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ひとしきりし、お開きになった。

帰り際、また外まで見送ってくれた。

もちろん手を振るわけではない。
声もあげない。
ただ立っている。
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笑っちゃうくらい、振り返っても振り返っても、まだ立っていた。
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みなさまもご期待であろう「田中昭夫の新作染布」につきまして。

まだなんとも。
このような状況です。

ご紹介できるのはいつとは言えませんが、今年中はなさそうです。

かたずを飲みつつ、決して追い立てることなく、御大が「できたよ」という日を待ちたいと思います。
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by kerokikaku | 2015-10-13 08:12 | 正藍型染師 田中昭夫 | Comments(2)
Commented by team-osubachi2 at 2015-10-13 12:13
ああ、カタバミの糊だけの姿、はじめて拝見できて嬉しいです。
野の草ですし、カタバミの兄弟姉妹(?)が増えてくれるとなお嬉しい〜。
そして生涯現役のお姿。爪の垢を煎じていただきたいと思います。
、、、いえ、キモチだけ。w
Commented by kerokikaku at 2015-10-13 15:45
見てすぐ「カタバミ様、、」と思いました。
御大の好きな花(家紋でもある)なので、良布があるうちにやりたい優先柄だったのでしょう。
藍がなければ染められず、冬になるかな、春かな。


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