2016年 09月 29日
型染師と絞り染めーその1
降りも降ったりこの9月。
そして毎度おなじみの川口定期訪問。
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御大こと正藍型染師・田中昭夫は、型染め仕事が出来ず、たいそうイラっちの日々。

不穏な9月田中学校の幕開けだ。
※念のため、ここで降りても御大は居ません。
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お宅に着き、目を疑う。

わわっ。

我々以外に、家捜し強盗が入ったんですか!?
ナニゴト?
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前回すべてのストックを整理チェック、きれいにまとめ上げたのが、ひっちゃかめっちゃか。

聞けば、Yシャツが見当たらず、全部開けたと。
しかし見つからず、近所のお通夜に行けなかった。
と、こっちを恨めしく見る。

いやいやいや。
ここにYシャツはないですし、せっかく整理したのに、なにゆえここまで散らけるんですか。
と、あっちを恨めしく見る。

不穏な予感的中。
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気を取り直し。

大風呂敷に数十年仕舞われていた、あのカヤ生地
江戸期の手仕事、手績み手織りのお宝生地。
それを藍無地に染めてもらうよう依頼してあった。
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「なんべん染めても同じ色にならない!」

雨ばかりで染めに10日もかかるわ、同じ色にならないわ。
もう嫌になったと、嘆きとも怒りともとれるSOSが入っていた。

御大の本分からすると、バラバラ染色はアウトなのだ。

こちとら、それは承知。
作り手が1枚ずつ違う布だし、いっそそれが面白い。
帯地にならない生地なのも承知。

寝かせてあるなら、御大の手で正藍無地に染めてもらい、その後に扱いを考えたい。

と、いうことを理解してもらうのにどれだけ時間がかかったことか。

これでいいのかどうか、御大には判断つかないと言う。
仕上げ前に確認してくれと、置いてあった。
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一瞥で「100点満点です!」と、不肖けろ企画が、大いに褒めてつかわす。

すると御大はふにゃりと笑い「じゃ、豆汁を入れて仕上げるかな」と安堵のご様子。

不穏なご機嫌、急速回復。
褒められて伸びるタイプ。

しめしめ。
型染師に依頼した無地染め企画、大成功。
いいでしょ。サイコーでしょ。

さて、何にするか、どうしようかと、ウレシイ悩みが発生する。
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それはそうと、雨ばかりでカヤ生地以外の仕事がやれなかった。
型染めは天気じゃないと出来ない。

完全無趣味で仕事以外にやることのない御大は、どうしていたのたか。
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「しょうがないからさ、岡崎木綿のハギレで絞り染めをして遊んでた」って。

これで何か作れるかな、とマーケティングを視野のビックリ発言。
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絞り染め開業ですか?と言ったら笑っていた。
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そう、我々も、岡崎木綿ハギレで三つ編み絞り染めが目的だった。
たくさん白ハギレがあるので、何か出来ないかと、試行錯誤の回。
ああ見えて予行演習をしてくれていたのかもしれない。
御大には、けっこう、そういうトコロがある。
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布茶も合流し、ハギレの三つ編み作業にかかる。

壁に布端をひっかけて
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息を合わせて、あっちへ、こっちへ。
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あ、御大の手の絆創膏は、ひっ転んですりむいた痕。
会うたびに、御大の足元のおぼつかなさが気になっている昨今である。

やることなすこと、わりと大仰なのが心配。
仕事ぶりは、ご承知のように相当細かいんだけどなあ。

続きます。

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by kerokikaku | 2016-09-29 13:58 | 正藍型染師 田中昭夫 | Comments(0)


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