2016年 12月 28日
糊と型付けと来春
先だっての逆さサンタ。

実はうら若きカメラマンのサスペンダー。
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とびぬけて好天。

この日はリバーマウスこと川口の御大宅で雑誌の取材撮影があったとさ。
発売は春3月。
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おなじみ「十二月田中学校」は、その都度わたくしが撮ってます。
使いまわしではございません。
だから何。
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あさイチのリバマ。
おはようございまーすと、板場を覗くと、型付け作業の準備万端。
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帯地2反が用意してあり、どちらもあと二型分を残してあった。

ふと、取材クルーを待つ御大の様子がさえない。

「はげしくくたびれるんだ」と。
「すぐに座りたくなる、立っていられない」と。
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ありゃー、困った。
そうこうするうちにクルーが到着。

TGこと田中ガールズは田中紺屋へ定期訪問している。
その場合はなんだかんだあり、御大は心穏やかに染め仕事ができない。

これだけお邪魔しておきながら「型付け」作業を間近に見たことがなかった。
そういや、本気の「藍染め」作業も見ていない。

なんにも知らないんだよな、結局。


間もなく撮影がはじまった。

御大が動いたのを合図に撮影がはじまる、が正解。
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お察しのとおり、基本的にヤラセができません。
百歩譲って「二型分残す準備」はしてあるが、ここから先は止まれない。

食らいつけ、カメラマン。
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ねっとり練られた特製糊をヘラにとる。

このねっとり糊が「紺定」の最大ポイント。
藍甕につけても溶けにくい強い糊は、絶妙なレシピによる(数値ではなくカラダで覚えている)。

まずは新聞紙の上で仮の糊置きをし、型紙を慣らす。
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繊細柄にねっとり糊。
これでダイジョウブなのだろうか。

おっと、瞬時に長板に移動。
型紙を置きました。
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わりと目分量で位置合わせし、型付け。
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ねとーっ、ねとーっ。
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横にいた型染作家の黒幕こと津田千枝子に「めっちゃざっくりなんですけど?」と小声で尋ねる。

「見てなさい」と一言。
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ぴっちり。
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細いラインにも、細くぽってり。
きちっと糊が置かれている見事さよ。
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プロの仕事には無駄がなく、一見簡単そうに見える。
わたしくらいになっちゃうと、コロッとだまされるんだな。
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乾ききっていない糊の上におが屑を撒く?
刷毛でラフにはたくが、糊は崩れていない。
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ちょっと待ったはご法度のまま、おもむろに長板から布をはずす。
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え、糊がくっついちゃわない?
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ちゃわないんだな、御大くらいになっちゃうと。
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真っ青な空に天日干し。
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さわっちゃっていいんですか、と、この期に及んでアワアワする。
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いいんです。

この道60年、でもまだ藍はわからないという御大にお任せ、でいいんです。
他のヒトがやったならダメなんです。

染めはあと。
もはや呪文の「寒明け蒅」が届いてから。
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カメラマン女史が、4×5カメラを設置し、ポートレート撮影になった。
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ハイチーズならぬ、ハイ苦虫。

OK、ばっちりです。
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外野がいたので、きょうは最後までお元気風だった。

しかし、朝のよれていた感じが忘れられない。
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ごはんもいっぱい食べるし、仕事も毎日やるし。
お変わりがないようでも、やはりお歳なのだよなあ。

「寒明け蒅」までは、ぜったい元気じゃないと。
春まではぜったい。
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賢明なる読者におかれましては、うすうすお感じと思います。
もしくは緘口令にも関わらず、ダダ漏れリークでご存知の向きもおありかと。

2017年春、田中昭夫とTGに、動きがあります。

それも日本の真ん中で。
まさかの東京以外です。
なんでと聞かれても、なんでも、としか。

現在その準備に走っています。
来年早々、詳細をお知らせ出来そうです。

80歳過ぎのおじいさん情報ばっかの拙ブログに、今年もお付き合い下さりありがとうございました。
さすがお目が高い。

来春の動きについては、また来年。
おじいさん情報で埋め尽くします。

どうか震えてお待ち下さい。

こう見えて、好々爺じゃないんでね。
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by kerokikaku | 2016-12-28 18:25 | 正藍型染師 田中昭夫 | Comments(3)
Commented at 2016-12-29 02:17
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by kerokikaku at 2016-12-29 09:15
ま、まさかの、、灯台、
Commented by 津田千枝子 at 2016-12-29 13:38 x
板に張ったまま板場で乾かすのはどうも具合悪いそうで、板を乗せて外に出す車輪付き台車を手配中だって。
次の時はそれが新顔みたい。身体はともかく頭は仕事の事でいっぱい。でも型付け台から台車に乗せるのが大丈夫だろうか。


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