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2017年 06月 18日
リバマ近況ー1
きっちり洗ったのに、なんとなく濡れっぽい。
洗ったはずの足が、湿っている。

梅雨だからか、なんなのか。

カラリと好天のリバマこと、リバーマウス川口へ。
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都合54回目の上陸、とカウントするのはやめにしたい。
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太郎焼に、夏バージョン登場。
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先を急がねば。
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この前日のこと。

某有力筋から、染用布の入手に苦労しているリバマ御大へ。
「手持ちの科布をお分けしたい」とご厚意の旨、黒幕より連絡が入っていた。

翌朝、クロネコ便で拙宅に届けてもらった。

届いたのは巨大な切り株。
ならぬ、豪華科布、しめてドカンと40m。

お察し通り、リバマに直接送らないのが、我々の賢明なテクニック。
手にしたら、一も二もなく染めちゃうんでね。

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東北方面で3-40年前に入手したという、ロール状の科布。
とうぜん手績手織、状態もかなりいい。

今後の「紺定」帯地用布として、喉から手の出る代物である。
そう簡単に得られるモノではない。

あぁ。

困った時は、必ず愛染様のご加護がある。
リバマ御大の恐るべし運の強さよ。
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よくぞキレイに残っていてくれた。
よくぞここまでたどり着いてくれた。

ご縁のありがたさで感涙にむせぶ朝であった。
必ずや有効活用させて頂くことを、リバマの遠方で誓う。

広げて見て、タマシイが黒光っているわたくしは、ひらめいた。
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40mぜんぶをリバマ御大に分けるのは、ちと惜しい。

黒幕自身も半分GETするよう、逆指名しておく。

あらためて言うまでもないが、黒幕こと津田千枝子は、あの、その、かの型染作家である。
次回、もしくは次々回の展覧会を、震えて待たれい。
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御大には電話で、科布購入OKの了解をとった。
「それはいいな」って。

でしょ、いいでしょ。
このあと、月日荘へ出す帯地にバリエーションが出ていいでしょ。

いちおうサンプルハギレをカットし、その足でリバーマウス川口へ向かう。
写メとかそういうの、届かない秘境につき、直に見せに行く。

素晴らしく良い動きだ。

だからか、洗った足が湿っているのは。
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こんな陽気だもの、張り切って染めているかな。
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そうでもなかった。
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「朝染めてる時に電話が鳴ってさ、気が散ってる間に、糊が落ちちゃったんだよ」

と、冴えない。
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あちこちガタで体の調子も良くないし、言葉も出にくいし。

と、冴えない。
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ああ、ほんとだ。

せっかくの染めなのに、糊が落ちてますね。
修正に手間がかかりますね。

「でも、電話が鳴ったせいなんですか?」と、聞いてはイケナイことを尋ねると
「糊のせいもあるかな」だと。
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そんな中でも朗報は、播磨藍の建ちが良いこと。

何より有難い。

それもこれも、まわりからのご加護なんですけど。
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さて。

先日遠隔指示してあった、レンテン白生地ハギレ試し染めはどうなったのか。
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うん、まあまあだな。
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なによ、上出来じゃない。

すごーくいい染めじゃないですか。
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クッキリ、バッチリ、新骨頂の「THE 紺定」の染めじゃないですか。

久しぶりに拝む濃藍色ですね。

「まあ、そうだな」
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って、どの口が言うのか、と、まず問いたい。

じゃあさ。

先のレンテン白生地、数反がうまくいかなかった原因は何だったんですか。

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それはもうハッキリしている。

精練のし過ぎだ、と言う。

貴重な白生地とあって、やたら気合が入りすぎた。
いつも以上に精練をし過ぎた。

よって生地にコシがなくなったのが一番。
さらに、藍が完全に建つのも待てなかったこと。
豆汁も残ってムラになり、慌てた染めになってしまったこと。
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まるで分かっていた風の発言だ。

あの時は善後策がサッパリ見当たらず「困った困った」と、右往左往のSOS。
こっちまで困らせたじゃない。

とは、言うまい。

じゃあ、後日レンテン白生地の本体、帯地分をお渡しします。
今度こそ渾身の染めでお願いしますね。

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すると、我が目を疑う光景が。

あのう。

それって、何ですか?

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今朝届いた科布は、拙宅にまだある。

まだ渡していない。

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なのでここにあるはずもない。

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じゃあ、精練している、この科布は何?


苦虫顔で続きます。





by kerokikaku | 2017-06-18 19:48 | 正藍型染師 田中昭夫


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