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2017年 06月 22日
古本を買う
存在がいつからなのか。
近所の古本屋。

なんてことのない道路沿い。
バス停とコンビニ前というやや好立地に位置する。
だからって、な佇まい。

失礼ながら、特筆すべきラインナップも、ネット販売をしている風も、お客の入りも見たことがない。
少なくとも30年超え、との未確認情報もあり。
長年やっているには、何かワケがあるのだろう。

アダルトに超絶特化しているのかもしれない。

その道の雄なのか。
知らんけど。
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先月のこと。

店頭に貼り紙があった。
「半額」ビラにも心動かされるが、その横のおもむろな「お知らせ」文。

閉店らしい。

山が静かに動いた。
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こんな時ばかりお邪魔するのも気が引けるが、そろりと入る。

狙いを定めたのがイケナイ。
マカロニほうれん荘とか、日出処の天子とか、風雲児とか。

そのあたりがあるといいな。
軽く期待してみる。

果たして。
狙った本は何にもなかった。

念のため、周遊。
めぼしいものはなさそうだった。

100円が半額になったとしても、いらないものはいらない。
安くてもいらない。

ミニマリスト発言。
GSSなんかやってるくせに、この図々しさよ。

強い気持ちが、グラリとゆらいだ。
安いって、ゆらぐ。

同行人もゆらいでいた。
めぼしさの一切ない店内をぐるぐる何周もし、選んでいた。

100円×4冊×半額、しめて200円税込。
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1巻買っても、2巻目以降がなくていいのだろうか。

知らんけど。

わたしだけでも余計なものを買わない、と誓う。
なのに、舌の根の乾かぬこの数日で3回も通ってしまった。

安いって、怖いね。
理屈じゃないね。

目を皿にしなくても把握できる店内から、厳選チョイス。

さすがだね。
うっとりセレクトに、我ながらしびれる。

ジャケ買い感は否めないが、まあいいでしょう。

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本はなんでも、読んでいて、ぜんぜんアタマに入らない性分。

なので、同じ本をずっと読んでいられる。
池波鬼平もそう。
夏目漱石もそう。

ページを開くたびにフレッシュに読めるのが、わたくし唯一の自慢だ。

このたびの50円×数冊で、向こう10年は安泰とみる。
ジャケットデザインも秀逸な名本ばかり。

お得だった。

今日で閉店、ありがとう。

PS:さっき通ったら本格店じまいしており、勝手ながら、さみしい。



by kerokikaku | 2017-06-22 13:11 | ものすごくその他


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