カテゴリ:正藍型染師 田中昭夫( 118 )

2015年 05月 24日
「正藍型染師 田中昭夫の布 頒布会」への道-12.0 頒布会終了
どこからともなく、何の知らせか。
愛染様がラッパを吹いたのか。

大阪から名古屋から京都ほか、もっと広くから。
最終日も開場から多くの方にご来場いただいた。

昨日はよく見られなかったからとか、初日求めた布がしみじみよかったので再度とか、さっき買ったけどまた戻って来たとか。
リピーター続々のミラクルが同時多発。

昨日の股引男子女子共に、自分なりに完全に着こなしての再来場にも大きく沸きました。

あ、昨日の人だ!
ほとんどの来場者は、あの股引男女情報はインプット済み。
拍手も出たりして。

履き方指南が堂に入ってきた御大。
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いよいよ半纏・布団皮もSOLDになりました。
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あの。
実行部がいま一番後悔している点を、ここだけの話として伝えます。

実はあと数点、田中紺屋に置いてきたようです。
持って来たつもりだが、どうも数が合わない。

「布団皮なんか売れないよ」
御大の言葉についうっかり同意し、「そうだよね、じゃ、半分置いて行こうか」。

あの判断は失敗だった。
ほかは洗いざらい引っぺがしてきたつもりです。

これについて、今はお答えもできかね、事実確認もとれておりません。
「いっそなかったことにするか、どうするか」
このあとクヨクヨ悩ませていただきたい。

いずれにせよ。
正藍染めの股引・半纏・布団皮ブームが2015年南青山で起こった事実は、歴史に残る大事件と言ってよいだろう。

田中帯でのご来場も多かった。
昨秋のツアーで帯地をお求めの方々が、仕立ててお召しで来てくれた。
今日こそは写メの撮れる余裕がやっとできました。

すがすがしい大柄の唐草紋が美しすぎる。
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からの、でれでれ。
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左のカタバミ帯
この柄こそ田中紺屋のシンボルマーク。
こちらの方の後方広報支援活動が、この頒布会を大きくゆさぶったことは間違いない。

この線なんのこっちゃと、質問さえなかった青いライン。
閉場数分前、やっと撮れた。
この長さ、長板と同じ7mなんですよ、と世界の中心でさけぶつもりが忘れてた。
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あの、どちら様。
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誰かに似てるっぽい。
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オレのムスコ!

三男坊氏を、搬出に駆り出してくれた御大の粋なはからいだった。

「初日の設営の方がよかったのに」とか、「昨日も来て欲しかった」などなど。
田中ガールズからの温かい洗礼に、にこやかなほほ笑み返し。

搬出入の男手は好物であり、何より助けていただいた。
うちのオトーサンがこんなことになっている事実も知ってもらえた。

赤帽到着に勝ち(いつも赤帽さんのほうがずっと早く着いちゃう)、つつがなく搬出は完了。
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御大搬出も無事完了。

これで終わり。
本当にみなさま、ありがとうございました!

そしてDEE'S HALLで開催できたことは我々の誉れでもあります。
田中さん、あのDEE'Sでやったんだよ!
わかってるかなあ。

田中仕事をたくさんの方にご理解頂き、我々のミッションは完了した。

例の騒動から見守って下さっていた方、どこからともなく流れ着いた方、有効方面から「行った方がいい」とプッシュされて新幹線飛び乗りの方。

どうぞ正藍型染師 田中昭夫本人とその仕事を覚えていて下さい。

博物館で古い型染布を見た時に、ふと思い出すかもしれない。
だれかの帯を見て「あれは田中さんと同じ技法かな」と思うかもしれない。
藍染の服を着た時、田中正藍と比べちゃうかもしれない。
おかげで目が肥えちゃってと文句が出るかもしれない。

本物の正藍型染師がここにいました(まだいますけど・笑)。

追って、当頒布会黒幕より、ご挨拶と今後についてのお知らせを致します。
しばしお待ちを。

まずは南青山の中心で、どこに向けて言っていいのかわからないほどの多方面、とりあえず空に向かって感謝の藍を叫びます。

ありがとー!
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by kerokikaku | 2015-05-24 01:52 | 正藍型染師 田中昭夫 | Comments(2)
2015年 05月 23日
「正藍型染師 田中昭夫の布 頒布会」への道-11.5 頒布会23(土)まで
戸籍上の誕生日は7月のため、世間的には79歳の御大。
DMに年齢を入れるにあたり「5月の頒布会時は80歳になっていますか?」と尋ねた。

「うーん、80かもな」
「かもって何?」

秋田の農家の8人兄姉の末っ子。
農家といえば田植えで大わらわな時期、今でいうGWあたり。
4月下旬から5月上旬に産まれたらしい。

そのため出生届は7月になったと言う、昭和はじめによくある牧歌的なお話。
事実上はエイティボーイ、で、完全なる末っ子気質。

いつも夜8時に床に就く御大を、川口くんだりから担ぎ出し、初日と二日目が終了しました。
おかげさまで多くの方にお出かけいただき、感謝感激しています(たぶん御大も)。

わたくし、会場風景、完全に撮り損ねにつき、こちらでどうぞ→

近くから遠くから、常滑から京都から新潟から九州からフランスから。
すごすぎて、どういう仕組みでご来場頂けたのかわかりません。
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型染師の正装で、とまどいつつも来場者に対応する御大。
(※上は川口のある日ですが、頒布会場へ来るとき帰るときは、これに似たあまりにフツーのおじいちゃんスタイル)
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さすがに今日はお疲れで、おにぎりをほおばった後は、マイペースでシエスタをとっていた。
初日はノンストップだったので、2日目はちょっと休めてこちらもホッとする。
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そうそう、御大は、我々が股引を発掘した際「こんなものまで出すの?」と怪訝だった。

もうお察しだと思いますが、我々実行部はこの半年間、田中紺屋宅で盗賊のような家探しのような不逞な奴らだったのです。

いやいや、人聞きの悪い。
「こんなもの」というモノに限ってお宝なんでね。
そこかしこに無作為に放ってある逸品に気が抜けないんでね。

これだって、ポイっとほかってあるのを、ゴネにゴネて、搬入当日に拾い上げて洗って荷物に入れたのだ。
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自動アンティーク化している座布団カバー。
只今DEE'S HALLのアプローチになびいています。
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さて、2日目は股引ブームに沸いた。

どーよ。
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新旧・股引男子の美しい図。
こういうのが見たかったんだ。
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いちおう田中サインもおねだりしました。
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新・股引男子はそのまま履いてお帰りに。
股引女子も現れた素晴らしい事実もここにお伝えしたい。

半纏ブームも到来しました。
半纏さえ「こんなもの誰が」と言った御大の口を、今こそギュッとつかもうじゃないか。

御大はどっかがズッポリ分かっていない。
ここがいいところでも悪いところでも、だからこそ今があるとも言える。
で、放っておけなくて、田中ガールズは末っ子80歳のために東奔西走し、うっかり頒布会に至る。

だっていいもん。
正藍のホンモノだもの、見る機会があればみんな分かっちゃうって。
その価値、ちゃーんと分かるって。機会の問題だって。
みんなの目をなめたらいかんぜよ。

あれだけたくさんの染布なのに、「この布は岡崎だ」「これは韓国手引きだ」「この型は色を変えてそっちの布も染めた」など。

よくもまあ、ひとつひとつを覚えていることよ(人の顔はぜんぜん覚えていない。わたしのことはようやく覚えたみたい)。
それだけ用布や型彫りにこだわっていた証拠だ。
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入口に配した型紙も、どうぞ唸りながらご覧下さい。
型紙は命です。

まだ布、あるでね。
まだまだあるでね。
でもこれで一旦最後だでね。

23(土)最終日は18:00きっかりに蛍の光です。
お気をつけてお出かけ下さい。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
正藍型染師 田中昭夫の布 頒布会
2015年5月21日(木) 5月22日(金)5月23日(土):DEE′S HALL(表参道駅徒歩3分)
※開催時間が各日で異なりますのでご注意下さい
5/21(木)15時-19時 22(金)11時ー19時 23(土)11時ー18時

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by kerokikaku | 2015-05-23 02:01 | 正藍型染師 田中昭夫 | Comments(2)
2015年 05月 22日
「正藍型染師 田中昭夫の布 頒布会」への道-11.0 掲載誌ズーム再
SKTAKDHPこと「正藍型染師 田中昭夫の布頒布会」初日が終了しました。

うっかりすっかり、想像以上。
かなり多くのお客様にお越しの上、ご支持頂き、誠にありがとうございました!

田中ガールズ(ちゃっかり改名)一同、そして御大になりかわり御礼申し上げます。
23(土)18:00きっかり終了まで、田中ガールズの名に恥じぬよう、きばらせて頂きます。

レジ及び全体的に混み合い、ご不便をおかけしたこともここにお詫びします。

我々が「学習エリア」と呼んでいる資料コーナーが、もしもレジ前にあったならば、待ち時間がもっと快適だったろうと鋭いご指摘も頂戴し、初日より一人反省会のいまさらケローでございます(状況によりカタカナ可)。

その「学習エリア」に掲載誌の拡大コピーがありました。
とてもじゃないけど読んで頂ける状況ではなかった。

そこで、過去に投稿した「掲載誌ズーム」を、再度UPします。
ウェブアルバムに飛び、虫眼鏡でゆっくりとご覧下さい。

もし田中染布をゲットされていたなら、そりゃもうよくお分かりいただけるはず。
ああ、これがそうね、そうなのね、と。

ゲットはしてないけど、布を見た、もしくは見たかった方にも、参考資料としてご一読頂くと、あなたの正藍型染理解度が格段のスキルアップで間違いない。

御大史上、最高の男前時期の画像と共に、お楽しみ下さい。

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当ゲリラ主宰津田千枝子所有「染織と生活」「きものと装い」の二誌。
いずれも35-40年前刊行のため現在では入手困難です。

このたび出版二社にご快諾頂き、関係諸氏のご厚意とご協力の元、ウェブアルバムに掲載できることになりました!
田中さんに興味を持って下さった方々へここに広くご案内いたします。
往時の雄姿と共に仕事の写真や説明が紹介されています。
古い書籍のスキャンコピーのため多少見づらい箇所がありますがご容赦下さい。

―使い方―  
① このあとの画像をクリックして下さい。
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② するとウェブアルバムへ飛びます。読みたい画像を選択して下さい。
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次に虫眼鏡ツールをクリックしてください。

※スマートフォンからだと若干マークが異なりますがこのような虫眼鏡ツールをお探し下さい。
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④ さらに画面が変わります。拡大縮小ズーム、カーソル移動も可能。
お好きなサイズで読むことが出来ます。

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それでは、以下の二誌。
まず画像をクリックし、次に虫眼鏡ツールを使ってご覧下さい。

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季刊「染織と生活」第10号 秋 染織と生活社/1975年刊
●特集 日本の藍
 P93-105

正藍型染の工程が順を追って詳しく紹介されています。
文字部分は、染織研究家 菅原匠氏寄稿による「藍の型染」について。これは藍染をする者の必読書でありました。
型染作家 津田千枝子の"教科書"のためところどころラインが引いてありますがそのまま掲載しています。
そんないきさつも楽しみつつご覧下さい。
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「きものと装い」 春夏号 主婦の友社/1980年刊
●特集 日本の藍染め
 P44-45、P81-84

工程に加えて田中さんの正藍に対する強い思いと波瀾万丈人生がお分かりいただけます。
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以上、田中紺屋(屋号「紺定」)、正藍型染仕事の貴重なアーカイブです。

そして、40年前から絶滅種扱いなことにも驚いて下さい。
筋金入りです。

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正藍型染師 田中昭夫の布 頒布会
2015年5月21日(木) 5月22日(金)5月23日(土):DEE′S HALL(表参道駅徒歩3分)
※開催時間が各日で異なりますのでご注意下さい
5/21(木)15時-19時 22(金)11時ー19時 23(土)11時ー18時

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by kerokikaku | 2015-05-22 00:30 | 正藍型染師 田中昭夫 | Comments(7)
2015年 05月 21日
「正藍型染師 田中昭夫の布 頒布会」への道-10.5 頒布会OPEN
ただいま5/21(木)14:50。

SKTAKDHP、位置につきました。
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by kerokikaku | 2015-05-21 14:52 | 正藍型染師 田中昭夫 | Comments(6)
2015年 05月 20日
「正藍型染師 田中昭夫の布 頒布会」への道-10.0 準備完了
事の発端は一本の電話。
型染作家の津田千枝子から。

「けろちゃん、田中昭夫さんっていう正藍型染師が引退するの。もうゼッタイこれ以上出てこない、絶滅種の素晴らしい型染仕事なのよ。このあと川口アトリア展と自宅紺屋展があるんだけど、ほとんど誰にも知られていなくてね。ちょっとブログで紹介してくれない?」

昨秋の初めのことだった。
すぐさま川口へ赴き、事態を把握。
大きく賛同し、宣伝ゲリラ活動を開始した。

思いがけず、ほんとうに思いがけず、布好き・布関係ばかりでなく多方面の方々に興味を持って頂いた。

何十年も、ただひたすらに作ってきただけの御大。
自分の仕事が広く支持されるなど、夢にも思わなかったろう。
思うまま、求めるままに、正しく仕事をしてきただけなのだ。

無骨な老職人は大いに面食らった。
一時はパンク状態で、田中紺屋の玄関が閉じられたこともあった。

しかしみなさまの熱く丁寧なご対応の元、御大の心は徐々に開かれていった。

展後、山のような反物が奥から出てきた。
「え?これどうするつもりなんですか?」と詰め寄ったが、御大は口ごもるばかり。

このままじゃだめだ。
頒布会をやらなきゃいけない。
もっと広く、見て知って頂かなくては終われない。

我々は、5月の頒布会まで限定とし、宣伝ゲリラ活動を続けると決めた。

長板中形は引退。
この後小さな染めをしたにしても、今まで何十年分の力強い布群を出さなきゃいけない。
誰にも見られず仕舞われたままなんて、たまらない。

引退した80歳の老職人に説明し、了解を得た。

反物の整理、奥の院発掘、値段付け、安否確認、ご機嫌伺い等々、ギリギリまで作業は続いた。
この間も、各方面からたくさんの問合せや有難いエールを頂戴した。

「引退なんて言わないで、お仕事まだ続けて下さい」
お愛想に焚き付けることはタブーとしよう。
簡単なことじゃない。

田中昭夫の仕事として、今ここにある染布を見てほしい。
それが目的。


おかげさまで、ようやく準備が完了致しました。

当初は見られなかった笑顔が、今では拝めるようになった。
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本人の意向そっちのけ、有無を言わせぬゲリラ隊に巻き込まれるがまま。
よくぞここまで我慢して下さいました。

「オレ、もうやんない」
いつ言われてもおかしくなかった。
冷や冷やしながらの準備期間が終わった。

ふと見た、仕事場にかかったカレンダー。
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大丈夫そうだ。
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さあ、あとは、染布で満杯の段ボール群と、御大自身を会場へ運びこむのみ。
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あした21(木)頒布会初日は15:00からです。
23(土)までの2.5日間。

青山DEE'S HALLでお会いしましょう。

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正藍型染師 田中昭夫の布 頒布会
2015年5月21日(木) 5月22日(金)5月23日(土):DEE′S HALL(表参道駅徒歩3分)
※開催時間が各日で異なりますのでご注意下さい
5/21(木)15時-19時 22(金)11時ー19時 23(土)11時ー18時

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by kerokikaku | 2015-05-20 14:44 | 正藍型染師 田中昭夫 | Comments(0)
2015年 05月 19日
「正藍型染師 田中昭夫の布 頒布会」への道-9.75 中巾
我々が中巾と呼んでいるタイ木綿の反物がある。
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手引手織の木綿地に、幾何学紋が主に型染してある。
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昨秋のツアー時に発掘した布。
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カタチになっているらしき、これはいったい何か。
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お大尽専用の布団皮だったりして、もう、どんだけですか。
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縫製も田中昭夫だったりで。
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そもそもは帯地用。
3色使いもあるモダン柄シリーズ。
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からだに当ててみると、反物で見るよりイメージしやすい。
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ちょっといいでしょ。

もし頒布会場で、見知らぬ隣人と心がユナイトした場合。
半分ずっこで工夫して、ペアで半幅帯を作るってのもいかがでしょう。
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実行部ユニフォームの裏地に使われた特岡木綿は少しだけ残布あり。
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浴衣までは作れない長さだが、田中仕事の中では珍しい絞染め生地です。
カット売り可。
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インド手織タッサーシルクの座布団。

布団屋に仕立ててもらったふっかふかの中綿。
ツアー時で完売だったはずが、思いがけない再発掘により、泣いても笑ってもラスト5枚のみ。
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そうそう、少し汚れていた発掘染布を、おそるおそる洗ってみた。
と言いつつ、問答無用の、ざっくばらんな洗濯機。
おしゃれ着中性洗剤、ガラガラぽん。
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落ちなかったです、藍。
今まで見知っていた藍染のCAUTIONとずいぶん違った。
それだけ田中紺屋の正藍染めは固かった。→正藍染めについて
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そしていまだ残業中の御大。

値札に素材名を自筆で書くのが大事な業務。
字引を引きながらの、これまた生真面目仕事が田中流。
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間に合うのか。


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正藍型染師 田中昭夫の布 頒布会
2015年5月21日(木) 5月22日(金)5月23日(土)

21(木)15-19時/22(金)11ー19時/23(土)11ー18時
※開催時間が各日で異なりますのでご注意下さい
会場:DEE′S HALL(表参道駅徒歩3分) d0182119_2348835.jpg 
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by kerokikaku | 2015-05-19 18:58 | 正藍型染師 田中昭夫 | Comments(2)
2015年 05月 18日
「正藍型染師 田中昭夫の布 頒布会」への道-9.5 無地キビラ麻とネオパラ
そんなわけで、最終発掘した麻の卓布を愛でる我ら実行部。
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反物は岡崎木綿を主に綿が多いが、卓布でも麻が入るとバリエーションが増え、みなさまにおかれましてもラッキーチャンス。

”型染”の頒布会だが、なんと無地もある。
これは嬉しい。
御大は「正藍型染師」という肩書きにつき、今までどの展示会にも無地は出したことがなかった。
そりゃそうだ。
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聞けば「畳のヘリに使った」という無地の正藍染め生平麻。
えっと、どちらのお屋敷用でしょうか。

こちらの無地はカット売り可能です。
御宅の畳のヘリなどにお使い下さい(まじか)。

実行部としては、一応すべての中を広げて確認する必要がある。

はっ。
確認して良かった。

「なんか出てきましたー」
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座布団用に型染がしてあった。
「忘れてた」だって。
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清涼感ある濃い藍染の麻地。これはいい。
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「なんか、字が書いてあるの、また出てきましたー」
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「忘れてた」ふたたび。
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田中紺屋の展示室入口にかけてあるのれんと同じモノが出現。
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書かれた文言は、御大のかつての応援団、門前仲町の小磯象牙店さんがお持ちの品にあった文言。
それが気に入り、自分用に彫って染めたという(小磯象牙店は江戸時代から続く象牙屋さん。友人である小磯昌彦さんは正倉院の象牙の藍染の技法を研究して、見事に蘇らせた方です。田中紺屋展も何回か小磯象牙店で開催されています)。

「手描きですか?」と聞いたわたしは、一瞬冷ややかな視線を浴びた。

型染師の仕事です。型を彫ってます。両面染めです(のれんはみんな両面染め・これ当たり前)。
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天気がよければ、参考品としてDEE'S HALLのアプローチになびかせよう。

あの秩父太織の帯も、仕上げの湯のしから帰って来た。
おタイコとマエの柄が大小になる。
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松皮菱アレンジの方も。
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すると「秩父太織の石塚さんの着物があるな」と、御大はどこかから持って来た。
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画像がいまひとつでごめんあそばせ。
すべて先代石塚さんの工房にて、繭から糸を引き、天然染料で染めて織られた茶細縞の男着物。

素晴らしい糸味と見事な染めの上等品だ。
羽裏は鎌やそろばんの柄でパンキッシュ。

するとまた御大が消えた。

次はいったいどんなお宝を持って来るのか。
またパンドラ箱を開けてしまうのか。

実行部一同、固唾を飲んで、じっと待つ。

どっかーん。
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ずどーん。
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「ネオパラが終わってたからさ」
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まったくそのとおり。
貴重な秩父太織だもの、虫がついちゃ敵わない。

いつだってひょうひょうと、我々の期待を、ワンダーにくつがえす御大であった。

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正藍型染師 田中昭夫の布 頒布会
2015年5月21日(木) 5月22日(金)5月23日(土)

21(木)15-19時/22(金)11ー19時/23(土)11ー18時
※開催時間が各日で異なりますのでご注意下さい
会場:DEE′S HALL(表参道駅徒歩3分) d0182119_2348835.jpg 
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by kerokikaku | 2015-05-18 20:46 | 正藍型染師 田中昭夫 | Comments(2)
2015年 05月 17日
「正藍型染師 田中昭夫の布 頒布会」への道-9.0 型紙と再発掘
田中昭夫は30代半ばに「正藍染め」に特化することを決意し、本格的に型紙も彫り始めた。

一般的には、染めと型彫りは分業で、全てやりつくす紺屋はほとんどいない。

と、すまし顔で書き始めたが、知識の泉が浅すぎてギブアップ。
以下ご存知ゴーストラーターが的確に解説してくれた。
たいへんわかりやすいです。

昔からの染色職人の世界は、分業が多い。

例えば 友禅。
絵付師が下絵を描いたものを、糊師が糸目糊を置き、また絵付師が色差しをして、糊師が伏せ糊をし、引き染め師が地染めを行い、蒸し屋で蒸し、また戻って水洗いされて湯のしやに行く…といった具合。
もちろん、工房によっては一貫作業をするところもあるが、昔からのやり方は、基本は分業である。

長板中形の世界も同じ。
型紙は、彫り師が作り、型付けは型付け職人、染めは染め師、となっていた。
古くは、型付けの出刃ベラ一本持って、各地で仕事をした”渡り職人”が多くいたそうだ。

そのような染めの世界も、それぞれの技術だけでは食べていけなくなったか、現代ではむしろひとつの工房で、通して作業をするところが一般的になってきているようだ。

それでも、長板中形職人が型彫までするということは、まずない。
型紙は、型紙屋から買うというのが伝統のやり方。

翻って、田中昭夫。
「長板中形職人」というのが、本人の中心の肩書になるかもしれないが、型紙も自分で彫っている。

何故か?
田中は義理の叔父の家(型付け屋)で、まず型付け職人としてスタートした。
そこは様々な下職も請負うところだったので、場合によっては型彫りなどもすることがあった。

そして、婿養子に入ったのが浴衣を主に染める田中紺屋だった。
そのため「型付け、型彫、藍染」と、田中の修行は、運良く一貫して制作できるノウハウを自然に学んでいた事になる。

紺定を継ぎ、嘘のないものを作ると決心した後、有力な水先案内人が現れる。
それが、今までも何度も名前が出てきた大阪の三彩工芸社の故藤本巧だ。

藤本氏は、菅原匠氏を通して田中を知り、その気概を大いに買い、自分の集めた古裂を田中に見せ、この柄を作れ、こんな風に染めろと、次々と指示をだしたそうだ。

当然、型は自分で彫らねばならず、糊のあんばいも田中独自の工夫が必要となる。
藤本が送ってくる用布も、いわゆる長板中形用の浴衣地ではなく、表情も様々な個性あふれるものであった。
中には、粗々しいほどゴツゴツした科布とか、朝鮮の麻、手引手織の木綿布、越後の古い手績み大麻布…

当然、その布に合う紋様も、力強い唐草などが選ばれる。
そうして、田中の感性も磨かれていった。

布素材の持つ力に負けない田中の藍染は、用布まで考えたうえで、自身が彫る型紙によってひとつの調和を生みだす。

分厚くしっかりと糊置きされた紋様は、糊の土手のようになって藍の甕に入っていく。
その土手が、ギリギリ溶けかかるところで、糊際のかすかな藍のグラデーションが生まれる。

清々しく美しく色が引き立つ秘密は、田中の「型 、糊 、布 、染 」すべての工程が響き合い、どれもが最大限の持ち味を出しているからなのだろう。

今回、頒布会の展示のため、田中が彫った型紙を選んでいて、この大職人の凄さは「紋様、用布、糊、藍」の最終の総合的な完成が、自分の中でしっかりと描けているのだと痛感した。

世に認められるなどという事とは程遠い、己の求めるものを具現化するために、身につけた技の最大をいつも出しきって、自分が満足するためだけにここまで仕事を続けてきたのだと、今更思い至った次第である。


その型彫りとは、部屋に引きこもっての地道な作業。
ひたすら彫って彫って彫りまくった。
それは田中の性にも、手先の器用さにも合っていたのだと思う。

「でもさ、彫っている間は、金にならないんだよなあ」と。

しかし熱中していたことは間違いない。
100枚や200枚では済まない。

布巾に合わせて型紙の大きさを変えて彫っており、色版分も合わせるとトータルで500枚を軽く超すのではなかろうか。

そこまでやって何反も染めるわけでもなく、1-2反で終わることがほとんど。
狂気の沙汰だが、本人は実にカラリとしている。
純粋に面白かったのだろう。


反物の値段付けも終わり、「型紙も出したい」と言ってみた。

すると「オレは型紙を売るつもりないよ」ときっぱり。
仁王立ちになり、また口がぎゅっとなった。

「いえいえ、展示したいんです」と、了解を得て作業場へ移動した。
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1版用もあるが、主版+色版用もある。
勝手に触られてバラバラになってはたまらないらしい。
本人見張りの前で、一枚ずつ順番にめくり、いくつかをピックアップする。
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見事な型。
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このイカリと縄の柄、卓布として1枚あります。
その型がこちら。
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1つ作ればいいものを(と凡人は考える)、レイアウトを少し変えて2種の型を彫ったらしい。
ほんのちょっと違う型を何種類も。
そんなのばっかである。
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「てっさ」と呼んでいる白地の帯地(こちらは美山のちいさな藍美術館にコレクションされている)。
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これと同じ型かと思いきや、ふた回り位縮小された型が出現した。
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この染布はもうないとのこと。
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ベニバナの型紙も何種類も出てきた。
「ベニバナは心臓にいい」ので我々実行部のキツケグスリのために、ひとつを持ち込むことにする。
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鳩車の座布団カバーは頒布会に出ます。
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このあたりの大胆な唐草柄は、一番”焚き付けられて”いた頃の代表柄。
何パターンも出てきた。
渋紙の古さが物語る。
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DEE'S HALLの白い壁面いっぱいにダーっと飾りつけたいところだが、それはいずれどこかの美術館や相応な展示室にお任せしたい。
今回は一部を持ち込みます。

「ベニバナさ、大きくなりすぎちゃってさ」
「はぁ」

「天ぷらにしたら食えるかね」

我々とは違う次元のことが気になってしょうがない御大。
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板場の奥、進入禁止の(てか、誰も入らない)小部屋があった。
北向きに位置する2畳ほどの型彫り部屋。
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手に持った半纏はともかく、その奥の棚から麻布のハギレが大量発掘された。
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「そんなの、出すのかい?」とおっしゃるが、あーた、これ、超お宝っつうんですよ!

しかと抱えて、いそいそと作業に戻る。
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この細道がまたにおう。
何かが出る予感でプンプンしているが、いい加減にタイムアップ。
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吊られた染布さえ、見なかったことにしなくては間に合わない。

間に合わないよおおおお。
もう見ちゃだめなんだよおお。

お宝がどんどん発掘され、田中紺屋全体がパンドラ箱化している。
なんで今まで、と思ったが、今だからなんだね。
ははは、布茶幕の抱えた発掘お宝布の山よ。
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よさげな籠をいくつか拾い上げ、きれいに洗って天日干し。
以前、古民芸もりたで求めたという籠たちは、頒布会の什器として活躍する予定です。
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藍染講のための袱紗も複数出てきました。
塩瀬と羽二重生地にカタバミとキキョウのアレンジ紋。
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ポケットになっているものもあった。
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藍に関わる方にはたまらない逸品ではなかろうか。
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このシリーズ、ぜんぜん終わりません。


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正藍型染師 田中昭夫の布 頒布会
2015年5月21日(木) 5月22日(金)5月23日(土)

21(木)15-19時/22(金)11ー19時/23(土)11ー18時
※開催時間が各日で異なりますのでご注意下さい
会場:DEE′S HALL(表参道駅徒歩3分) d0182119_2348835.jpg 
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by kerokikaku | 2015-05-17 11:16 | 正藍型染師 田中昭夫 | Comments(4)
2015年 05月 15日
「正藍型染師 田中昭夫の布 頒布会」への道-8.5 見本帖とユニフォーム
あの日丸めて見せてくれた秩父太織布は、もちのろんろん、染上がっていた。
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ズームイン。
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木綿の帯地の多い中、絹の帯地が2本追加されることになった。
湯のしをして仕上げだ。
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職人によって、柄や染め上がりはそれぞれであり、それが個性にもなり、好き好きでもある。

しかし田中昭夫の布は糊際がすっきりと気持ちがよい。

それは何故なんだろう。
糊の強靭さだけなのか。
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みなさまへのラッキー情報として、帯地のはぎれを発掘した。
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それをまとめたお宝見本帖を作るべく、御大は実行部に言われるがまま残業中。
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こちらはもう二度と出来ることのない広巾布。
ヤール巾と御大は言う(90〜100cmちょい)。
15反位あります。
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長い広巾を染めること、広巾へ糊を付けることのむずかしさ。
男の腕のリーチでもぎりぎりだ。

藍を吸って糊もついた重い布を染める。
もう出来ない。
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ぱっきりした青×白といった単純さではない。
ぱっきりを競うならプリント布のほうが余程ぱっきりだ。
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藍と白の間、糊のきわっきわ、数ミリ以下の小さな世界での藍グラデーション。

田中染布のすっきりとした糊際は、ミラクルなグラデのゆらぎにより作られるのか。
黒幕の次に濃い茶幕ブログに詳しい。

頒布会には虫眼鏡を持ち込む予定。
各自目を皿にして確認されたし。

これだけの仕事の広巾布、基本は反売りですが、一部カット可もあります。
前投稿の紗綾形の水玉で、どんと大風呂敷が作れます。

さて、甕場に行こうとすると「田中さん、いる?」と訪問者があらわれた。
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その抱えたモノはいったい?
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らーん。
もしや、頒布会スタッフ用の、アレ?
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裏は薄い綿の絞り。
調べてみると、これまた田中さんらしく、「特岡」という浴衣地の最上等木綿だという。
特上を裏地に使っちゃうんだなあ。

黒幕と茶幕がご試着。
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半纏かと思えば、腕はコハゼで、仕事がしやすく、ポケットもある。
詳しくはいつだって布茶レポートへどうぞ。
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こんなの作っちゃてさ、何なのかな。
誰用なのかな、くれるのかな、買った方がいいのかな。

と、聞こえるように大きな声で言ってみたが、御大はニヤニヤするばかりで何も言わない。

なので、スタッフ用ユニフォームだと解釈し、さっさと実行部作業箱へ入れた。
「SKTAKDHP」Tシャツを型染してもらいたかったが、さすがに言えなくなった。
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お、さっきの布も乾いた。

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正藍型染師 田中昭夫の布 頒布会
2015年5月21日(木) 5月22日(金)5月23日(土)

21(木)15-19時/22(金)11ー19時/23(土)11ー18時
※開催時間が各日で異なりますのでご注意下さい
会場:DEE′S HALL(表参道駅徒歩3分) d0182119_2348835.jpg 
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by kerokikaku | 2015-05-15 23:09 | 正藍型染師 田中昭夫 | Comments(0)
2015年 05月 14日
「正藍型染師 田中昭夫の布 頒布会」への道-8.0 岡崎木綿
田中昭夫の染め布によく使われている「岡崎木綿」のこと。
少しご説明しないと。

自筆の下げ札には「岡崎神谷木綿」と書いてあったりします。
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「岡崎って愛知三河の?手引手織でいまもあるの?」等々、きっとみなさんも疑問に思われるだろう。
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只今、来週の頒布会に向け絶賛準備中につき、ごっちゃりした画像をお許し下さい。
お尻に火がついております。

そんな中、この陽気に御大は「仕事日和」とばかり。
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田中のがっちり糊が見てわかりますか?
座布団カバーらしいが、こちらは頒布会用ではない。
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この染め、実は文化庁からの依頼によるもの。
制作過程の手順を追っての撮影だったか取材だったか、そんな用事のある布らしい。

でも御大は待たない。
こんな染め日和を待てるわけがない。
ご都合はつけない。
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わたしが言うのも今更だが、保護したり勲章くれたりって、遅いです(そういう話はまだない)。
もう引退なのです。

生きているうちに、元気なうちに、田中昭夫の今までの仕事を見てもらい(お求めいただければそれにこしたことはないけれど)、ちゃんと評価(勲章ではなく)して欲しい。

出来ることならば、美術館や学校など次の世代に伝えることの出来る機関にも布が届いて欲しい。
遠慮がちに言ってみましたが、本気です。

美山の「ちいさな藍の美術館」には、昨秋田中コレクションが入りました。
どうよ!!


では「岡崎木綿」について、以下どうぞご一読下さい。
ゴーストライターは型染作家津田千枝子

岡崎木綿について。
今回の田中昭夫の用布には、岡崎木綿が沢山あります。

もともと日本には木綿は無く、延暦18年に幡豆郡天竺村(今の愛知県西尾市)に漂着した崑崙人が
綿の種を伝えたと記録があります。
この時は高温地綿種だったため、日本では繁殖しませんでした。

後に、15世紀中頃に明国綿種が朝鮮経由で改めて輸入され、
中部地区以西に普及しました。
この綿種が三河地方に伝わり、三河・岡崎といった矢作川流域が木綿の産地になりました。

江戸時代は、手引の糸を地機で織っていましたが、
明治になり機械化されていくようになります。

機械化と言っても現代のような精密機械の大量生産とは違い、
家内工業として、製作には人の手が加わるものです。
ガラ紡の発明者 臥雲辰致も、機械と手の合理的調和の仕事を考えていたのだと思います。

さて、田中紺屋の岡崎木綿に戻りますが、皆様ご承知の通り田中昭夫というひとは、
自分の納得する素材を求めて最大の努力を惜しまない人間です。

田中が熱中して生地探しをしていた頃は、三彩工芸社の故藤本均さんが、
韓国で田中のために手引手織の綿布を作らせたり、古民藝もりたで麻の古布を求めたり。
様々な協力者から良質な布を手に入れていました。

しかし、日本の手引手織の木綿布は すでに入手困難で、
岡崎の神谷さんという機屋さんと協力して、藍染めに適した最上の布を作る事になります。
その時の織糸を決めたのも、田中昭夫です。

ですから、厳密に言うと田中の岡崎木綿は、人間の手だけで作った布ではありませんが、
機械の力も借りて、より良いものを目指したものといえると思います。

そして、この布も神谷さんの廃業により、今ではもう入手する事は出来なくなってしまいました。

頒布会の準備を進める中、この岡崎木綿布を見ると、その糸味から人の手の温かさと、
昔の機械が人に寄り添うようなほのぼのとした文明開化の名残りを感じてしまいます。

ラオスの谷さんがこの布を見て「機械を使ってもこんな布ができるんですね!」と、びっくりしていた事があります。


その岡崎木綿のはぎれ等で、古袱紗と風呂敷を上記ゴーストライターに作って頂いた。
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お願いしまーす、なんて簡単にお願いしてはいけないのだが、言っちゃった。
こわいモノ知らずはいつまで許されるのか。

手前に畳んであるものは風呂敷。

水玉の濃淡の布はただの水玉にあらず。
紗綾形の模様に並んだ水玉。

こちら、風呂敷にして大正解!
とってもかわゆすにつき、壁に貼って展示したい。
ご安心ください、カット売り可の水玉生地です。

ゴースト曰く、縫いながら岡崎木綿の布味・糸味のよさがあらためてわかった、と。
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カタチになると途端に輝きが増す。
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ああ。
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御大に配慮して、風呂敷のはじっこは45度にしたという。
このことを伝えたら御大は、うんうん、と目を細めました。
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例によってけろ企画お得意の見積り誤り大発生。
この「頒布会への道」シリーズ。
10.0できれいにフィニッシュできる自信がなくなってきた。

まだまだお伝えしたいことがあるのです。

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正藍型染師 田中昭夫の布 頒布会
2015年5月21日(木) 5月22日(金)5月23日(土)

21(木)15-19時/22(金)11ー19時/23(土)11ー18時
※開催時間が各日で異なりますのでご注意下さい
会場:DEE′S HALL(表参道駅徒歩3分) d0182119_2348835.jpg 
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by kerokikaku | 2015-05-14 20:40 | 正藍型染師 田中昭夫 | Comments(8)