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2011年 05月 14日
筆ビジネス
春は谷さんの季節。

彼女の帰国時期に合わせて、そこかしこで展覧会が行われている。
谷さんにお目にかかれることもうれしい。

きのうからfudokiにて。
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ラオス・ルアンナムターの旅  -5/22(日)



「この筆、つかってみて」と
芳名帖へと勧められた。

谷さんはヨコでにやにや。

竹を削っただけの、ずいぶん素朴な筆。
墨をとぽんと浸けて書くタイプ。高尚だ。

「墨はエーユーなんだよ」と笑っておられる。
× AU by KDDI 
〇 英雄

竹か何かの毛の筆先かと思いきや
やわらかくすいすいと書きやすい。

筆さばきも軽やかに、日本字・英字、両刀で書かせていただく。
(自分のときは撮れないので人様のときの画像で)
筆ビジネス_d0182119_11522778.jpg筆ビジネス_d0182119_1152401.jpg
















「素材、何だと思う?」と
またにやにや。

ふむ。竹も毛もハズレらしい。

端から見覚えのあるレンガ色が見え隠れしている。
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「使い古したゴム草履のゴム!」

「うへっ」


呆れた。

もし、筆がないとして…
わたしなら毛のようなものを集めて束ね
竹棒へ結びつけ
書くたびの脱毛のイライラを抱えつつ
毛の筆を作るだろう。

この筆は村人が写経のために使っていたものだそうだ。
アバンギャルドで斬新なアイデアのこの筆について
とくだん盛り上がることもなく、
たんたんとフツーに受け入れられているそうだ。

そこがまた
いかしているじゃないか。

知恵と工夫にあふれ、豊かこのうえない。

便利な国に住んでいながら、はなはだ勝手なお願いだが
叡智ある素朴な暮らしを
末永くつむいでいってほしい。

そんな美しい感動ストーリーのあと
色気づくわたしと谷さん。

「けろ企画で、この筆で何かやってくださいよ」

「よしよし、やりましょう。ブレイクさせてビル建てましょう」

筆ビル、建ちましたあかつきには
ぜひみなさまへもご案内いたします。

by kerokikaku | 2011-05-14 12:16 | 情報として


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