2011年 06月 19日
イミタシ更紗
趣味は、唯一バリ島といつか公言したが
もうひとつ、更紗があった。

「更紗」の定義はひとつではなく難しいのだが
ざっくり言えば「模様染めの布」。

防染技法、まず三纈からいくと
蝋纈(ロウケチ(ツ)・いわゆるジャワ更紗、バティック)、
夾纈(キョウケチ・板締めの一種)、
纐纈(コウケチ・絞り染め)、
そして手描きのカラムカリ(ペンで絵付け)、
銅板(ヨーロッパ産)、木版(多くは泥防染)などなど。

基布は無地の木綿が主だが、絹もあり。
先に絣を織った布に絵付けしたものもあり。

木綿でも、
モスリンのような薄手/ワイルドな鬼手/機械織キャンブリックなど。
箔や金(銀)泥をあしらった金(銀)更紗もあり。

上記のミックス/コラボな更紗もあり。
単にプリント布のことをいう場合もあり。

ようするに、
なんでもありな模様染め布が
更紗といえる。

ただし個人的偏狂好物は
古渡インド更紗。

17世紀、紅毛船に載って
鎖国の江戸へ渡ってきたお宝布。

はじめて目するエキゾチックで鮮やかな更紗は
天下太平の鎖国で、のんのんとしていた将軍お大名はじめ
茶の湯系趣味人をたちまち熱狂させた。
ハギレのひとかけだって珍重された。

京の染め職人たちにもばんばん刺激を与えた。
わたしにだってばんばん刺激を与えた。

この古渡更紗をオリジナルと呼ぶなら
ほかはイミテーションとなるのか。

オリジナルなど、いまやミュージアムピースで
なまなかに手にはおろか目にするのも希だ。

生産地に行ってもない。
いまや好事家と美術館の手に渡ってしまっている。

とてもじゃないが身につけられる代物ではない。
夜な夜な図録をながめうっとりするのみ。
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アンティークの性として、
新しくは作れない。

100年後にはアンティークになるかもしれないが
時間経過は、いまのものに追加トッピングできない。
風(ふう)、にはできるけど。

こちらKAPITALの生地。d0182119_21145555.jpg










古渡インド更紗鋸歯文を
綿のダブルガーゼに転写プリント。
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裏は転写の残り香ね。

違うっちゃぁ、そもそもが違うのだが
今使うにはこれでいいと思った。

というか、めっちゃいいアイデア!と思った。

このシリーズの服をお召しだったTKさんをヒン捕まえ
「アンタ、これ、なに、ほんもの?にせもの?」と
いつぞや奇声を発したのはいたしかたない。

とおー目で見たらハテナ?ハテナ?となるさ。
ほんものだったら危うく鼻血を噴出しただろう。
そして文字通り、身ぐるみヒン剥いていただろう。

にせものというワードは失礼だったな。
カバーというべきだったか。
イミタシのがよかったかな。

KAPITALはうまい。
草ビロードのプリントも泣かす。
※クバのラフィアアップリケでした。

イミタシに愛がみえる。

ほんものには遠く、というのは置いといて
アイデアとして大いに心振るわす。
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by kerokikaku | 2011-06-19 19:22 | 更紗 | Comments(0)


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