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2014年 06月 25日
記憶の迂回
いまが何月何日で季節はいつか。
そんなことを気にせずにいても「ああ、いまは何月のいつ頃だ」と、自動的に想起できる季節がある。
いくら植物リテラシーがないとしても、このタイミングは3日とずれない。

GWになるとサツキが咲く。
6月後半はクチナシ。
9月半ばにヒガンバナ。
10月上旬はキンモクセイ。

わたしは上記のたった4件にしか反応できないが、詳しい方だと、いつでもどこでも季節を感じちゃうのだろう。
とても豊かなことで、うらやましく思う。

クチナシとキンモクセイは、視覚でなく鼻が感じる。
何の気なしにふらっと歩いていても「お、来たね」と思える。

まさに今現在、そこかしこでクチナシが香っている。

不意打ちにふわっと甘く妖しい香りを嗅ぐと「え、もう6月の終わりごろ?」と慌てる。
そして夏の到来に向けて、気持ちのウォーミングアップに入る。

いま、こうやって「クチナシ」だなんてシャラっとしているが、実は花の名前をを思い出すまでに3段階を踏んでいる。

どうしてだろう。
「クチナシ」のたった4文字の記憶出力が、うまく出ない。
記憶の迂回_d0182119_19331546.jpg

まず最初に「シクラメン」を思い出す。
そこから連想して「シナチク」になる。
「シナチク」を4-5回唱えた後、「あ、シナチ…違う、クチナシだ」。

この一連の作業を繰り返し、正解にたどり着く。
とっても遠い、お約束の迂回。

道でもそう。
必ず迷う道がある。

何度来ても迷う。
この道はきっと間違っていて、この先で「間違った」と確信するんだよね。
はいはい、想定済み。
そこからUターンし、ひとすじ変えて、やっとたどり着く。

最初から正解の道を行けばいいのは、ごもっとも。
迂回も込みの記憶になっている。
一度間違って「はいはい」となり、迂回しないとたどり着かないのが、ざんねんな現実。

迂回じゃないね。
ご足労が正しい。

まぐれで一度でたどり着いた日にゃ、全能感でジンジン満たされる。

なんとなく似たような道。
恐る恐る、ひょっと首を出してすじを眺め、行きつ戻りつ、やっぱりハズレが高確率の魔境地帯。

端的に言うと、吉祥寺東急ウラ一帯のことですね。
ご経験、ありますかな。

この界隈に四半世紀住んでいながら、こんなことで、一体全体ええんでしょうか。
ちなみに、対外的には方向音痴と呼ばれていない。
「行き止まり発見家」として名は馳せているが、それとこれとはまた別問題だ。

道やクチナシだけでなく、ソフトの操作でもよくある。

あるツールを使ってから、あ、間違えた、これじゃなかった、はいはい、そっちのツールだった。
予定調和でまた間違えて、予定調和でまたたどり着いた、ってこと。
記憶の迂回_d0182119_19513085.jpg

こういうことって、あるよね。
ないかな。

みなさんにもあると、ちょっと思いたい。

by kerokikaku | 2014-06-25 19:33 | ものすごくその他


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