2018年 04月 13日
リバ爺の不穏
朝6時に電話が鳴り「田中ですけど、電話した?」とか。
深夜未明の2時に鳴ったりと。

元来、ピントの合わないわたくしと田中紺屋。

使いこなせない携帯電話を解約した。
と風のうわさ。

シロヤギ郵便が届くこともない。
わたしの電話番号も知らんだろう。

のろしを上げたとて気付くと思えない。
伝書鳩はAmazonに在庫あるのか。

2月末に仕込んだ播磨藍が建った頃だ。
安否確認は直接伺うしかない危機的状況。

いそいそと片道2時間余を急ぐ。
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お花いっぱいの太郎焼き。
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不穏な予感はリバマの恒例行事。

ちょい気の重い4月田中学校。
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干し場は、たんぽぽとシロツメグサで春爛漫だった。
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ということは、干し仕事をしていない証拠。

うその芝にもたんぽぽ。
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お声がけするが、返事がない。

火壺はいぶっており、生存確認は済みとする。
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でっかいぼたん。
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ご寵愛のバラはこれからだろうか。
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すみませーん。

リバマにおいて想定内はいまだかつてなく、「想定外」として横になっていた。

現在午前10時半。
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顔色も悪く、顔つきも違った。
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心なしか、わたくしへの信頼度がダダ下がりしていた。

株価大暴落。

そりゃ信用に値しないのは認めますけど。
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おシモの具合が悪いと聞いていた。

どうやらダッチョウとのこと。

なんもかんも、もうダメだって。

染めも出来ないんだって。
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ともかく。

播磨藍の様子はどないでしょうか。
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試し染めしてみるか。

ハギレを取りに板場へ移動。
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板場の型付布も、数か月そのまま。

時間が止まっている。
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しょうがない。

調子が悪いのだ。
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播磨藍を仕込んだ2つの大甕にハギレを浸す。
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10分待つ。
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見ると、時計が電池切れで止まっていた。
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そういうことからして。

気分が落ちているのだろうか。

だろうね。
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ま、腕時計で染め時間をチェックしてるんでいいんですが。
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健康って大事ですね。

心身に響きますよね。
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あーダメだ。
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もっと濃くないとダメだ。

ぼやきながら、徐々にいつもの調子に戻ってきた。
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これじゃダメだ。

こんど蒅を足しとこうかな。
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ネガティブ発言が全開だった。

ダメダメの連発。

それでも、寝転がっているより藍の世話してる方がマシみたい。
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でもま、冴えないみたいですね。

すいぶんジジイっぽくって、なんともはや。
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オレさ、金がなくてさ。
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仕事も出来ないし、もうダメなんだ。
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唐突な重大告白。

藍以外の話をしたことのない口からそんな話。

TGとしてここ数年、けっこう頑張らせて頂いたつもりなんですけど。

非力でしたかねえ。
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1年前の大騒ぎで使った吸い上げポンプもぶっちゃけてあった。
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ダッチョウだし、その他いろいろ面倒があって。

天中殺とサンリンボウと鬼門が重なり、まったく冴えない御大。
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わたしに出来ることってありますかね。
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そろそろ腹時計が鳴る正午頃。

金がない、なんて言うもんだから、ついぞ禁断のセリフを吐いてしまった。

「わたしがゴチしますから、生姜焼き、行きませんか?」
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なんつうか。

どうなってんだか。

早いのなんの。

「TG生姜焼き永年無料権」を無下にしたのは正解だったのか。

なんなのか。
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話すこともなく、いただきましょう。

けろ企画のおごりで慰労させてもらいましょう。
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生姜焼きに罪はない。
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ソバ屋でトンカツ。

トンカツ屋で生姜焼き。
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まったく問題ない。

るるを守った。
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田中さんさあ。

もう長板は持ち上げられないんだから、いっそ短い布に染めるのもアリですよね。
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その昔の田中紺屋の応援団。
三彩工芸、故藤本均氏の奥様より分けて頂いた貴重な貴重な白生地。

もはや入手できない最上の綿・麻・絹の白生地。
帯地に足りないものもある。

いつの日か染めるよう大事にとっておいた。
ずっと心に引っかかっている布。

帯にならなくてもいいですから、短い布を染めるのはどうですか。
それはそれでポテンシャルは大きいですし。

なんか染めてなきゃ、つぶしの利かない老爺まっしぐらでしょ。

つか、見てらんないよ。
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そうだな。
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その後わかったこと。

ふいに気になったと見え、預金通帳を取りに行ったリバ爺。
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あまりの個人情報。

見てはいけない。

でも、指の間からチロッと覗く。
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け「ありますよ」

田「ん?」

け「よく見て下さい、○○○円ありますよ」

田「オレ、目が悪くて○円かと思った」

途端に顔色がパッと明るくなった。
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なんだよ、見間違いかよ。

来年は知らないが、明日のごはんの心配をすることはない。

ましてやさっきの生姜焼き代金。

けろ企画は閻魔帳に「生姜焼き×2名」を太字で記入した。

金輪際、リバ爺の前で財布を出すものか、と愛染明王にかたく誓う。
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田中紺屋前に転がる瓦。

2011年の震災で落ちてそのまま。

屋号「紺定」の「定」だと気づく。
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以下。

よい子はぜったいに真似をしないで下さい。
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どこかで見た、若い衆トミーの柿渋かばんがズラリ。

田中紺屋のTポイントが満額たまっているわたくし。

私物のかばんを染めて頂いた。

否、強要した。
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ほんまもんの正藍。

サラでピンピンの播磨藍で染めてもらうのは、人でなしと同義語だ。

やらせちゃダメでしょ、普通。

みなさん真似しちゃダメですよ。
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とは言え、リバ爺には断る理由がなかろうもん。

Tポイントが失効したらたいへんだ。

生姜焼きの恨みはこわいんだぜ。
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4月田中学校はこれにて。

また5月に伺います。

来るなと言われても安否確認に来ます。

田中さん、不穏すぎなんで。
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藍染のことをしゃべったり、ごはんに行ったり、Tポイント染めをさせたり、次の提案をしたり。

徐々に調子が出てくるのがわかった。
わかりやすい人なのだ。

純真まっすぐ。
リバマの純真。

お元気な時はひとり仕事でOKだが、そうでない時は孤独なんだろうな。

前と同じにできなくて、イライラしたら思考も余計に固まるよね。
寝転がるしかないよね。

わたくしは月一度の刺激ブツってことで。
時には黒い幕の刺激も与えるとして。

これ以上は出来ないけど。
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帰路のマイハンド。

にわか藍染師の手。
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「色が薄かったらまた染めるからさ」って。
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そのお言葉、ぜったいに忘れないから。

閻魔帳に太字で記入済みだから。


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by kerokikaku | 2018-04-13 21:39 | 正藍型染師 田中昭夫 | Comments(0)


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